能は神事として神社仏閣で奉納されてきた歴史があり、演目には世の平和を願う思いが込められています。
今回の新型コロナウイルス感染拡大の最中、能声楽家の青木涼子氏が、祈りの芸能とも言える「能」の謡(うたい)の作曲を、世界の作曲家に依頼しました。
日本時間の5月30日(土)18時から、青木涼子氏が、フェデリコ・ガルデッラ作曲の謡とフルートのための曲「風の声」を、感染拡大の終息を願いながら奉納します。
演奏の様子は、YouTubeでライブ配信されます。
新型コロナウイルス終息祈願「能声楽奉納」
リアルタイム遠隔地セッション
2020年5月30日(土)18:00-18:15(日本) 11:00-11:15(イタリア)
フェデリコ・ガルデッラ「風の声」
青木涼子(能声楽家)斎藤和志(フルート:リモート演奏)
映像:津山寿文、板谷洋
音響:齊藤梅生
舞台美術:乗峯雅寛
衣装:matohu
5月30日(土)18:00から こちらのリンク より無料でご覧いただけます。
青木涼子 Ryoko Aoki
東京藝術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業(観世流シテ方専攻)。同大学院音楽研究科修士課程修了。ロンドン大学東洋アフリカ学院博士課程修了。「女性と能」についての論文で博士号(Ph.D)取得。これまでに、ペーテル・エトヴェシュ、細川俊夫など世界の主要な作曲家と共同で、能の声楽である「謡」を素材にした新しい楽曲を生み出し、国内外で広く発表を行っている。
フェデリコ・ガルデッラ Federico Gardella
1979年生まれ。ミラノ音楽院でピアノのディプロマを取得。ローマ・サンタ・チェチーリア音楽院およびシエナ・キジャーナ音楽院で作曲を学ぶ。ロワイヨーモン財団(フランス)のアーティスト・イン・レジデンスに参加。ローマのアメリカン・アカデミーのフェローとなる。2012年、武満徹作曲賞第1位。2014年、ヴェネツィア・フェニーチェ歌劇場のUna vita nella musica賞特別賞を受賞。作品はミラノのSuvini Zerboni社より出版されている。