2025年4月29日(火・祝) 15:00-17:00
「読書クラブ」はそれぞれ参加者が自由に感想を述べあい、一緒にイタリア文学の魅力を再発見するアットホームな会です。今回一緒に読む本は、ヴィオラ・アルドーネ『オリーヴァ・デナーロ』(関口英子 訳、小学館、2025年2月)です。
1960年、オリーヴァ・デナーロは15歳。シチリアの小さな村に住んでいる。幼い頃から、母親に繰り返し言われてきた——「女は水差しだから、割った人のところにもらわれていくものなの」と。オリーヴァは勉強と難しい言葉を覚えるのが好きだ。そして息を切らして走るのも、映画スターの顔をこっそりノートに写し取るのも楽しい(映画館には行けない。「映画なんか見ると頭がコオロギだらけになる」と言われているから)。父親と一緒にカタツムリを探すのも、親友のサーロをからかうヤツに向かってパチンコで石を投げるのも嫌いじゃない。だが、「マルケーゼ」(初潮)が来ることは嬉しくない。それが来たら、もうそんなことはできなくなる。結婚まで純潔を守るために男たちから身を守らなければならない。そんな中、彼女が生きる社会の暗黙のルールが、ある屈辱的な出来事を受け入れることを強いる。しかしオリーヴァは反抗し、「選ぶ権利」を主張する。そして、その突きつけた「ノー」に代償を払うことになる。
作品情報
『オリーヴァ・デナーロ』
https://www.shogakukan.co.jp/books/09356748
Oliva Denaro di Viola Ardone, Einaudi 2021
日本語のみ(通訳なし)、どなたでもご参加いただけます。
参加希望の方は氏名、メールアドレスをご記入の上、下記宛先までお申し込みください。
Email: biblioteca.iictokyo@esteri.it (件名:「第12回読書クラブ参加希望」)
お申込みは4月1日(火)午前10時よりメールにて受け付けます。それ以前のお申込みは無効となりますのでご注意ください。
定員に達し次第受付を締め切ります。一緒に素敵な読書体験をしましょう!