検閲は、権力の歴史です。本講演会では、16世紀から17世紀イタリアを対象に、文化と宗教において検閲がいかに中心的な役割を果たしていたかを考えます。活版印刷の発明後、書物は急速に普及にするようになり、多様で、ときには「危険な」思想が流布するようになりました。教会は禁書目録を整備し、異端書だけでなく、不道徳なものや大胆すぎる作品、あるいは教会にとって都合の悪い作品までも統制の対象としました。書かれた言葉を管理することで、信仰を守り、社会を導くことを目指したのです。しかし、検閲がもたらしたのは破壊だけではありません。書き換えや、検閲をかいくぐるための様々な戦略もまた生まれました。著者たちは自作に手を加え、読者や地下の流通網は禁書を流通させ続けたのです。
(日伊逐次通訳付)
日時:2026年4月27日(月)18:30 (開場18:00 )
会場:イタリア文化会館 ホール
主催:イタリア文化会館
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お問い合せ:eventi.iictokyo@esteri.it
ジョルジョ・カラヴァーレ Giorgio Caravale
ローマ・トレ大学近世史教授。イタリア近世史学会(Sitem)会長。日刊紙「Il Foglio」に寄稿している。これまでにハーヴァード大学 Bosis Colloquium in Italian Studiesの講師、プリンストン高等研究所歴史学部門メンバー、コロンビア大学イタリア研究所フェロー、フィレンツェのハーヴァード大学ルネサンス研究センターヴィッラ・イ・タッティのライラ・ウォレス=リーダーズ・ダイジェスト・フェローなどを務めた。主な著作にLibri pericolosi. Censura e cultura italiana in età moderna (Laterza、2022年/「危険な書物―近世イタリアにおける検閲と文化」)、Senza intellettuali. Politica e cultura in Italia negli ultimi trent’anni (Laterza、2023年/「知識人なき時代―この30年のイタリアにおける政治と文化」)、Chi controlla il passato. La storia nelle mani del potere (Laterza、2026/「誰が過去を支配するのか―権力に委ねられた歴史」)などがある。