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第19回読書クラブ

vol.18_1

「読書クラブ」はそれぞれ参加者が自由に感想を述べあい、一緒にイタリア文学の魅力を再発見するアットホームな会です。今回一緒に読む本は、ドナテッラ・ディ・ピエトラントニオ『傷つきやすいものたち』(関口英子訳、小学館、2026年)です。

アマンダは、かろうじて最終列車に滑り込み、家へと戻ってくる。それは彼女が逃げるように飛び出した、ペスカーラ近郊のあの町だった。母ルチアは一目見ただけで、彼女すっかり心を閉ざしてしまっていることが分かった。ミラノに住み始めた頃、アマンダの瞳には街の光が輝いていたのに、今ではまるでただ消えてしまいたいと願っているかのように見える。部屋に閉じこもり、ほとんど口もきかない。ルチアは、たとえ息苦しくさせてしまうとしても、彼女をあらゆるものから守りたいと思うが、どうしても隠し通せない秘密がある。

狼の牙と呼ばれる山の麓にある彼女たち一家の所有地は、今では不動産業者たちが狙っている。そこには何年も前に恐ろしい出来事が起きたキャンプ場の痕跡が今も残っている。時には、時間が過去へと遡らせることがある。ルチアがずっと忘れようとしてきたあの山の下、彼女の「ひび割れやすい年ごろ」の記憶が刻まれた牧草地と森の中で、すべての糸がぴんと張り詰める。大地に深く根を張る年老いた父と、彼以上に頑固な娘との間に挟まれながら、ルチアは自分を貫くある力の存在に気づく。おそらく、私たちに受け継がれる唯一のものは、傷なのだ。

 

作品情報
https://www.shogakukan.co.jp/books/09356758
https://www.einaudi.it/catalogo-libri/narrativa-italiana/narrativa-italiana-contemporanea/leta-fragile-donatella-di-pietrantonio-9788806255787/

日本語のみ(通訳なし)、どなたでもご参加いただけます。

参加希望の方は氏名、メールアドレスをご記入の上、下記宛先までお申し込みください。

Email: biblioteca.iictokyo@esteri.it (件名:「第19回読書クラブ参加希望」)

お申込みは4月13日(月)午前10時よりメールにて受け付けます。それ以前のお申込みは無効となりますのでご注意ください。定員(8名)に達し次第受付を締め切ります。一緒に素敵な読書体験をしましょう!

  • 主催: イタリア文化会館