多才で強烈な個性を持つミュージシャン、ダニエレ・セーペは、1975年の活動開始以来、並外れた機敏さと天才的な想像力をもって、様々なジャンルの音楽を取り入れながら非常に個性的なスタイルを生み出してきました。そのスタイルが体現されたプロジェクト「世界を巡るカンツォニエーレ」では、世界中の音楽をジャズやロックの視点から再解釈しながら、大部分を即興によって演奏しています。何とも形容しがたいこの驚くべき作品は、ワールドミュージックのジャンルを遥かに超えるものです。
ジャズ、ファンク、地中海音楽、ロック、ラップとともに、ナポリ人としてのアイデンティティが根底にある想像力に富んだミュージシャン、ダニエレ・セーペの音楽は、定義付けが困難です。また、彼は楽曲を通してアイロニックに社会批判を行っています。
コンサートでは、驚きと新たな発見に満ちた音楽の旅の中で、様々なスタイル、方言、遠い国の人々や場所のイメージが、次から次へと表われます(43分)。
プログラム
D.セーぺ
Tammuriata
P.ヴィッラーニ、G.ラーマ
Nu poco ‘sentimento
P.ピザーニ、G.ラーマ
Fresca Fresca
R.ヴィヴィアーナ
Bammenella ‘e copp’e quartieri
D.セーペ(ベネズエラの伝承曲をもとに)
Montilla (D.Sepe / su tradizionale venezuelano)
D.セーペ(ギリシャの伝承曲をもとに)
Yerakina (D.Sepe / su tradizionale greco)
12月12日(土)21:00よりイタリア文化会館のYoutubeおよびfacebookでご視聴いただけます。
お問い合せ:eventi.iictokyo@esteri.it
ダニエレ・セーペ サックス
Daniele Sepe, sax
ナポリ出身。20年以上に渡りシンガーソングライター、ジャズ、フォークの分野において第一線で活躍している。多岐にわたるジャンルの音楽を取り込み続け、生き生きとした力強い音からなる作品は、アイロニーを含んだ社会批判にもなっている。これまでに発表したアルバムは25枚以上を数え、さまざまなジャンルや、その時々に表われる感情によって、交響組曲、中世音楽、ジャズ、ラップ、ファンク、ブルース、伝統音楽など、それぞれコンセプトが設けられている。
Napoli Tripプロジェクトをともに行った彼の天才的パートナー、ステファノ・ボッラーニと同じく、ダニエレ・セーペのスタイルは、形の面でも本質的にも、特定のジャンルへの定義付けが不可能である。
パオロ・フォルリーニ ドラムス
Paolo Forlini, batteria
ナポリ生まれ。アヴェッリーノのD.チマローザ音楽院でアントニオ・ロマーノに師事しパーカッションを学ぶ。16歳のとき、9.50点の好成績でサレルノ音楽院に入学し、C.ディ・ブラージのもとでクラシックを学び始める。最も優れたイタリア人ドラマーのひとり、アルフレド・ゴリーノが校長を務めるブレッシャの音楽学校カンビオムジカで引き続きドラムスを3年間学び、25歳でパーカッション科を修了。助講師として、M.ジャンニ・デシデリーと共にソルフェージュと理論の授業を行っている。2008年、ゲイリー・チャーフィー・デパートメントによる奨学金を得た。
トミー・デ・パオラ ピアノ、キーボード
Tommy De Paola, piano e tastiere
ナポリ出身のピアニスト、キーボーディスト、チェンバロ奏者。エレクトロニカからバロック音楽まで、オールジャンルのミュージシャンである。ポップやナポリのジャズシーンにおけるアーティストとの共演で音楽活動を始める。最初の共演は、1987年のジェームズ・セネーゼ・ナポリ・チェントラーレ。トゥッリオ・デ・ピスコポ、エウジェニオ・ベンナート、トニー・エスポジトのツアーに参加し、ダニエレ・セーペと共にレコーディング、ライブ演奏を行う。ジェームズ・セネーゼ、ピッポ・マティーノ、パオロ・フレス、アウディオ2、ロレダナ・ベルテ、クリスティアーノ・デ・アンドレ、エンツォ・グラニャニエッロのレコーディングにも参加。
ダヴィデ・コスタッリォーラ ベース
Davide Costagliola, basso
1978年9月28日、ナポリ県チェルコナで生まれる。アヴェッリーノのD.チマローザ音楽院でジャズ・エレクトリック・ベース科を修了。主にスタジオ・ミュージシャンとして活動し、ステファノ・ボッラーニ、パオロ・フレス、アーチー・シェップ、ロビン・ユーバンクス、ハビエル・ジロット、ギャヴィン・ハリソンなど多数のイタリア国内外の著名アーティストと共演。映画音楽、テレビや演劇の音楽も多数演奏(マリオ・モニチェッリ、ルカ・バルバレスキ、ジョルジョ・アルベルタッツィ、ミケーレ・プラチドと協働)。ブルーノート・ニューヨーク、ウンブリア・ジャズ2005、モントリオール・ジャズ・フェスティバル2006、コロンブス・デイ(ニューヨーク)、スポレート・ジャズ・フェスティバル、チャールストン(サウスカロライナ)など、世界中の名だたるライブハウス、ジャズフェスティバル、劇場でも演奏している。
アントネッロ・イアンノッタ パーカッション
Antonello Iannotta, percussioni
カンポバッソのL.ペロージ音楽院でピアノを学び始める。民族打楽器にのめり込み、特にフレームドラムに強い興味を抱く。フレームドラム奏者として、名高いアンサンブルや、ヴィニーチョ・カポッセーラ、ダニエレ・セーペなどのイタリア人アーティストとともに、イタリア国内外で演奏活動を行う。さまざまなジャンルの音楽で、巧みにタンバリンとパーカッションを演奏し、調和をもたらしている。
エミリア・ザムネル ボーカル
Emilia Zamuner, voce
ジャズボーカリスト、講師。アルモニエ・ダルテ・フェスティバルで、ボビー・マクファーリンと共演。マッシモ・ウルバーニ賞受賞。ナポリのアレーナ・フレグレアで行われたダイアナ・クラールのコンサートで、オープニングアクトを務める。99 ポッセとともにQuiをレコーディング。2017年、イタリア人アーティストとして唯一、ストックホルムのInternational Congress of Voice Teachersに参加するための奨学金を獲得。同年、カルテットConvergenze paralleleを結成し、Le dodici luneレーベルのもと、ピーノ・ダニエレに捧げた作品Chi tene o mareのレコーディングを行う。2018年、ミーナのバンドの歴史的コントラバス奏者、マッシモ・モリコーニとのデュオでレコーディング。2019年には、ワシントンのエラ・フィッツジェラルド・コンペティションのファイナリスト5人のうちに入り、聴衆と審査員から高い評価を受け、2位の成績を収める。