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「エナジー・イン・ルーラル」プロジェクト プレゼンテーション

Liminaria_2016-photo_Andrea_Cocca

「エナジー・イン・ルーラル」(EIR – Energies in the Rural)は、イタリアのリミナリアと国際芸術センター青森(ACAC)との共同プロジェクトで、村上綾、レアンドロ・ピサノ、四方幸子が監修しています。
本プロジェクトでは、ピサノが発表した、都会中心な構造や、田舎が周縁的な場所として認識される価値観が見直されるべきとした「田舎未来主義宣言」の考えのもと、キュレーター、アーティストが青森や南イタリアの地を探索し、見出されるエナジーに注目し、場所の滞在を通して制作した作品の展覧会やイベントを開催しています。
今回、村上、ピサノ、四方の3名に加え、アーティストのニコラ・ディ・クローチェがプロジェクトについて語ります。
(日伊逐次通訳付)

お申し込み方法:こちらをクリックしてください。
お問い合せ: eventi.iictokyo@esteri.it

 

リミナリア Liminaria/Interferenze
2003年に設立された研究と芸術実践のプラットフォームであり、農村地域をダイナミックで活動的な空間として再構築する際に、音、芸術、テクノカルチャーが提供する可能性を探求することに専念している。
2014年からは、南イタリアのベネヴェント県、カンポバッソ県、フォッジャ県にまたがる農村の小地域、フォルトーレ地区で、持続可能な文化的、社会的、経済的ネットワークの開発を目的としたフィールドワークに基づく研究プロジェクトを実施している。
リミナリアと名付けられたプロジェクトは、地域コミュニティとの共同作業による「行動」の計画と実行を通して展開される。農村部における新たな介入モデルを検証し、地域資源を再評価しながら、ダイナミックな場所として農村部のテリトリーを再構築することを目指している。
プロジェクトの枠組みの中で実施される取り組みは、文化的なイベントやパフォーマンス(国際的なアーティストのためのサウンドアート・レジデンス・プログラムを含む)から、地元の学校との中期的なコワーキング・プロジェクト、ネットワークの最適化やニューメディア関連の取り組み、ハイブリッドで実験的な研究まで多岐にわたる。
http://www.liminaria.org
http://www.interferenze.org

 

青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)
八甲田山麓のダイナミックな自然と特徴的な建築が生み出す環境を活かし、アーティスト・イン・レジデンス(滞在制作、AIR)、展覧会、教育普及を3つの柱として、現代芸術の多様なプログラムを発信するアートセンター。青森市市制100周年記念事業として設立され、2001年12月に開館した。現在は青森公立大学が運営している。
招聘、公募、自主滞在問わず表現者の創造的活動の支援、優れた芸術の発信、活動が生み出すつながりによる国際的ネットワークの構築、市民や学生とアーティストの出会いや表現・学びの機会の提供などを通して、地域内外へと波及する文化芸術の創造・発信の中心(センター)であることを目指している。また、春から秋にかけては敷地内の森の散策や、20数点を数える野外彫刻の鑑賞もできる。
センターの設計は安藤忠雄氏による。周囲の自然環境を生かし起伏に富んだ地形を壊さないように配慮し、建物を森に埋没させる「見えない建築」をテーマとし、谷沿いに橋が架かるようなイメージの直線型の創作棟と宿泊棟、さらにギャラリーや円形の屋外ステージを備えた馬蹄型の展示棟の3棟から構成されている。この独特の建築空間は、滞在するアーティストの新しい想像力をかきたて、また訪れる人にとって、刺激的な新しい芸術体験の場となっている。

 

プロフィール

村上 綾 Murakami Aya
国際芸術センター青森(ACAC)学芸員。1991年生まれ。筑波大学大学院芸術専攻(芸術学)修了。2017年より現職。ACACでの主な企画に『〇動』(2018年)、『はかなさへの果敢さ』(2019年)、『賑々しき狭間』(2019年)など。

レアンドロ・ピサノ Leandro Pisano
南イタリア・カンパーニャ地方のニューアート・フェスティバルInterferenzeディレクター。リミナリアプロジェクト・キュレーター。アート、サウンド、テクノカルチャーが接する領域において、農村部の再評価を目的とした活動を2000年代前半から展開。博士(カルチュラル・スタディーズ、ポストコロニアル・スタディーズ)。パルテニオ州立公園地域の村、サン・マルティーノ・ヴァッレ・カウディーナ在住。
http://www.liminaria.org/

 

四方 幸子 Shikata Yukiko
キュレーティングおよび批評。京都府出身。多摩美術大学・東京造形大学客員教授、IAMAS(情報科学芸術大学院大学)・武蔵野美術大学非常勤講師。オープン・ウォーター実行委員会ディレクター。データ、水、人、動植物、気象など「情報の流れ」から、アート、自然・社会科学を横断する活動を展開。キヤノン・アートラボ(1990-2001)、森美術館(2002-04)、NTT ICC(2004-10)と並行し、資生堂CyGnetをはじめ、フリーで先進的な展覧会やプロジェクトを数多く実現。近年の仕事に札幌国際芸術祭2014、茨城県北芸術祭 2016(いずれもキュレーター)、メディアアートフェスティバルAMIT(ディレクター、2014-2018)、美術評論家連盟2020年度シンポジウム「文化/地殻/変動 訪れつつある世界とその後に来る芸術」(実行委員長)、オンライン・フェスティバルMMFS 2020(ディレクター)、山川冬樹パフォーマンス「DOMBRA」(オープン・ウォーター TRIAL EVENT、東京港海上、2020)、「Forking PiraGene」(共同キュレーター、台北C-Lab、2020)など。国内外の審査員を歴任。共著多数。
yukikoshikata.com

ニコラ・ディ・クローチェ Nicola Di Croce
建築家、ミュージシャン、サウンドアーティスト、学者。都市計画および公共政策の博士号を有し、現在ヴェネツィア建築大学のリサーチフェローを務める。
彼のリサーチは都市研究と音響研究にまたがり、都市政策分析への協働的・参画的なアプローチ、そして都市計画、都市社会学、サウンドアートの内に現れる方法論のデザインに特に関心を寄せている。
都市部と、人口減少や分離、地域アイデンティティの喪失といった、文化的変容からの影響を受けやすい地域の調査にとってクリティカル・リスニングが重要なツールであるという意図から、作品制作と研究の中心にサウンドを置き活動する。
ディ・クローチェは、論考や講義、作曲、パフォーマンスやインスタレーションを通して、都市の再建や参画的プロセス、地域の発展のための新たな可能性を模索しながら、音への意識を高めること、地方のコミュニティや公共施設を後押しすることを目指している。
website: https://nicoladicroce.cargo.site/

 

主催:イタリア文化会館
協力:リミナリア、国際芸術センター青森(ACAC)

  • 主催: イタリア文化会館
  • 協力: リミナリア、国際芸術センター青森(ACAC)