イタリア沿岸海域の水深50mから400mの深さに存在する生物圏を探索するために実施した50回におよぶ海洋調査と、900地点での潜水活動を通じて集められた写真を展示します。それらは、地中海が守り続けている資源を写し出し、豊かな景観とそこに生きる多様な生物種によって、新たな自然環境の発見をもたらした探索の旅を物語っています。
ISPRA(イタリア環境保護・調査研究所)は、海底の映像や写真の撮影、深海生物のサンプル収集といった科学的研究のために、通常は商用で用いられる有索式小型水中ロボットROV(遠隔操作型潜水機)を配備しました。目の前にあらわれたのは、予想外の光景でした。そこには深海という特別な環境が生みだした驚くべき世界が広がっていたのです。それは「アニマル・フォレスト」、まさに生物多様性のホットスポットでした。主役はカイメンやサンゴたち。海底に固着して生きるそれらの生き物は、魚や貝、軟体動物、甲殻類、棘皮動物など、共生する生き物たちを引き寄せ、支える役割を果たしていました。
高度なテクノロジーによって、このような環境をリアルタイムで観察することができるようになり、内部に潜ったときには間近でその構造や相互作用、多様性や脅威を研究することが可能になりました。そうして集められた大量のデータや研究によって得られた興味深い成果によって、わずか数年間で地中海の深海に存在する共生社会についての知識が抜本的に刷新されました。
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4月14日(日)15時30分から、開会式、懇親会を行います。
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お問い合せ:eventi.iictokyo@esteri.it
会期:4月15日(月)~27日(土)(休館日曜日)
時間:11:00~18:00(最終日4月27日は14:00まで)