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チェロ&エレクトロニクスコンサート Artificial Nature

フランチェスコ・ディロン チェロ
有馬 純寿 エレクトロニクス

「今回皆様にお届けするのは、近年の作品および最新作です。なかでも原田敬子氏と小出稚子氏の作品は世界初演となります。これらの作品は、多様な形式や音楽言語が存在する現代音楽のクリエイティヴィティを反映しています。
ジョヴァンニ・ヴェッランド氏の「フィフス・ボーン・ユニコーン」は演奏とコンセプトという点で実験主義的な作品であり、デイヴィッド・ラング氏の「ワールド・トゥ・カム」はニューヨークのポスト・ミニマリズムの作品です。観念的には、ある意味、対峙する2作品ですが、その間にはさまざまな音や美学が存在します。
本プログラムの演奏では、チェロのアコースティック・サウンドと、エレクトロニクスによる音が対話し、共鳴し合います。アラッラ作品ではチェロの音を直接増幅あるいは反響させ、ラング作品では録音したチェロの音を生の音と対話させ、ヴェッランド作品ではチェロの部品をならす音を取り入れています。
チェロの生の音や作られた音が、さまざまな表情を見せる現代音楽の旅をどうぞお楽しみください。」
フランチェスコ・ディロン

プログラム
パオロ・アラッラ(1960 – )
アナログ:練習帳1(2004)【日本初演】11分

原田 敬子(1968 – )
独奏チェロのための音楽(2019)【世界初演】7分

小出 稚子(1982 – )
チキチキ鳥(2019)【世界初演】4分

ジョヴァンニ・ヴェッランド(1965 – )
フィフス・ボーン・ユニコーン(2016)【日本初演】6分

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デイヴィッド・ラング(1957 – )
ワールド・トゥ・カム(2003)【日本初演】24分

お申し込み方法:こちらをクリックしてください。
お問い合せ:eventi.iictokyo@esteri.it

フランチェスコ・ディロン
Francesco Dillon
チェリスト。1973年トリノ生まれ。世界各地で演奏活動し、幅広いレパートリーをもつ。ソリストとして、ミラノ・スカラ座、ウィーン・コンツェルトハウス、ベルリン・フィルハーモニーなどで演奏する。1993年に、数多くの受賞歴を誇る演奏家からなるカルテット・プロメテオを結成。また、現代音楽を演奏するアルテル・エゴ・アンサンブルのメンバーとして、現代音楽の主要フェスティバルに招聘されている。フィリップ・グラス、細川俊夫、ファウスト・ロミテッリ、カイヤ・サーリアホ、ジョン・ゾーンなど現代を代表する作曲家の作品も演奏している。RAI国立交響楽団とともに、S.シャリーノの「変奏曲」とG.シェルシの「バラード」の初演を収録。ピアニストのエマヌエーレ・トルクァーティとのデュオで、シューマンの作品を収録した3枚のCDとF.リストのチェロ作品全集、また2018年にはJ.ブラームス作品のCDをリリースした。ロンドンの王立音楽大学やシエナ・キジャーナ音楽院などで教鞭を執るほか、現代音楽に関するさまざまなイベントで芸術監督を務めている。

有馬 純寿
Sumihisa Arima
1965年生まれ。エレクトロニクスやコンピュータを用いた音響表現を中心に、ジャンルを横断する活動を展開。ソリストや室内アンサンブルのメンバーとして「サントリー芸術財団サマーフェスティバル」「コンポージアム」などの現代音楽祭をはじめ数多くの演奏会で電子音響の演奏や音響技術を手がけ高い評価を得ている。第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞芸術振興部門を受賞。2012年より国内外の現代音楽シーンで活躍する演奏家たちと現代音楽アンサンブル「東京現音計画」をスタート、その第1回公演が第13回佐治敬三賞を受賞した。
現代音楽作品の電子音響の演奏以外では、一柳慧をはじめとする作曲家との共同作業や、国内外の実験的音楽奏家、スガダイロー、石若駿などジャズミュージシャンとのセッションも積極的に行っている。また、会田誠、小沢剛らとの「昭和40年会」をはじめ美術家とのコラボレーションも多く、近年では「瀬戸内国際芸術祭」(2013, 2016)に参加し、香川県男木島にてインスタレーションの展示やワークショップなどを行った。
現在、帝塚山学院大学人間科学部情報メディア学科准教授。京都市立芸術大学非常勤講師。

パオロ・アラッラ
Paolo Aralla
1960年レッチェ生まれ。F.ドナトーニ、M.クーローのもとで学ぶ。主要な作曲コンクールに参加し、1990年にオランダの国際ガウデアムス作曲コンクール第1位になるなど受賞多数。1997年には、アンサンブル・アンテルコンタンポランより作品を委嘱され、「潮流:練習帳1」を作曲。同作品は1999年にパリで初演された。2009年には、ニューヨークのオーストリア文化フォーラムが、アラッラの作品を演奏するコンサートを主催する。近年、情報音楽の分野に関心をもち、また、2005年より振付家ルカ・ヴェッジェッティとともに、音楽とダンスのプロジェクトPieces for the Human Voiceを行っている。2002年にボローニャで、フォンターナMIXアンサンブルを結成。現在、ボローニャのマルティーニ国立音楽院で教鞭を執っている。

原田 敬子
Keiko Harada
独自の作曲上のアプローチ「演奏家の演奏に際する内的状況」を軸に作曲している。作品は国内外の音楽祭や放送局、管弦楽団やソリストにより委嘱を受けている。日本音楽コンクール第1位、山口県知事賞、芥川作曲賞、中島健蔵音楽賞、尾高賞ほか受賞。またイタリアを含む欧州、東アジア各国での単独個展に加え、ACL韓国(2014)、サントリー芸術財団「作曲家の個展」(2015)、ISCM「台北国際現代音楽祭」(2016)のテーマ作曲家。日本の各地域で育まれた音楽に宿る美学や思想を、新たな響きと身体表現によって創造し、地域での継承を意図した「伝統の身体・創造の呼吸」代表。自作品集CD「F.フラグメンツ」(Wergo=King International)はレコード芸術「特選盤」、朝日新聞 推薦盤(2014) 。自作品集CD「ミッド・ストリーム」は、ブレーメン放送局最後の現代音楽プロジェクトで独音楽誌Musik Texteの推薦盤(2018)。現在 東京音楽大学 (作曲芸術) 准教授、静岡音楽館AOI講師。

小出 稚子
Noriko Koide
1982年千葉県生まれ。東京音楽大学、アムステルダム音楽院、デン・ハーグ王立音楽院、インドネシア国立芸術大学スラカルタ校にて、様々な機関からの支援を受け2013年に渡り作曲とジャワ・ガムランを学ぶ。芥川作曲賞・出光音楽賞・アリオン賞などを受賞。
近年はフラメンコとガムランの「時間の概念」をベースに、タップダンスを演奏に組み込んだ打楽器四重奏曲「Jamtic Jamtac」。東南アジアの雨季のじっとりとした湿度と、その環境に静かに埋没してゆく感覚を描いたオーケストラ作品「南の雨に耽る」。香川のソウルフード・讃岐うどんと日本三大たぬきの1匹・太三郎をテーマにしたピアノ独奏曲「うんぽこどんぽこ」。七福神の7体の神様にそれぞれのバックグラウンドから掘り起こしたテーマソングを作る「七福神シリーズ」などを発表している。現在、東京音楽大学付属民族音楽研究所研究員。

ジョヴァンニ・ヴェッランド
Giovanni Verrando
1965年サンレモ生まれ。ミラノのヴェルディ国立音楽院で作曲を、ミラノ大学で哲学を学ぶ。シエナ・キジャーナ音楽院でF.ドナトーニのもと研鑽を積む。1993年から1997年までパリで情報音楽を学ぶ。2011年、第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ音楽部門で銀獅子賞を受賞する。リリースした主なCDにOrchestral works (ストラディヴァリウス, 2008年)、Dulle Griet (ÆON, 2013年)がある。2012年、著作La nuova liuteria: orchestrazione, grammatica, estetica (「弦楽器製作-オーケストレーション、基礎、美学」, Edizioni Suvini Zerboni)を出版。ルガーノの音楽院でオーケストレーションと作曲理論を、ミラノ市立音楽院で作曲を教えるほか、イタリア内外でさまざまなセミナーを行っている。

デイヴィッド・ラング
David Lang
1957年ロサンゼルス生まれ。スタンフォード大学、アイオワ大学、イェール大学で音楽を学ぶ。1987年、現代音楽団体「バング・オン・ア・キャン」(Bang on a Can)を創立。さまざまな現代音楽祭に携わり、マルチメディアの公演など活動を広げている。2008年、作品「マッチ売りの少女の受難」(The Little Match Girl Passion)でピューリッツァー賞受賞。同作品を収録したアルバムは2010年、グラミー賞を受賞している。パオロ・ソレンティーノ監督の映画「グレート・ビューティー/追憶のローマ」にラングの作品が使われ、同監督の「グランドフィナーレ」では音楽を担当し、2016年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の音楽賞、オリジナル歌曲賞を受賞した。

  • 主催: Istituto Italiano di Cultura di Tokyo