中世日本研究所とイタリア文化会館は、2026年9月21日(月・祝)、日伊外交関係樹立160周年を記念する国際シンポジウム「ロイヤル・チェアに秘められた謎 ― 東西文化が生み出した一脚 ―」を開催します。
本シンポジウムでは、京都の尼門跡寺院・大聖寺門跡に伝来する、菊花紋を備えた一脚の御椅子を取り上げます。明治期の西洋化の中で、椅子は生活様式の変化を示すとともに、宮中や外交などの場において格式や権威を表す役割も担いました。この御椅子の意匠、製作技法、椅子張地、構造などをめぐる調査研究と保存修復を契機として、日本・英国・イタリアの美術史・文化史研究者、文化財保存修復専門家、家具修復技術者が一堂に会し、現時点での研究成果を報告します。
この御椅子には、製作地や製作年代など、解明すべき点が多くあり、シンポジウム直前に行われる解体調査によって初めて明らかになる内部の構造など、新たな知見を交えながら、一脚の御椅子に刻まれた歴史、近代日本と欧州の文化・技術の交流を多角的に読み解きます。国や専門分野を越えた対話を通じて、その価値を次世代へ継承するための保存修復のあり方も、ともに考える機会とします。
日英同時通訳付
2026年9月21日(月・祝)14時(開場13時)
イタリア文化会館ホール
主催:中世日本研究所、イタリア文化会館
お申し込み:こちらをクリックしてください。
お問い合せ:eventi.iictokyo@esteri.it
プログラム
14:00 開会挨拶 イタリア文化会館館長代理 ルカ・マリーニ
14:10 講演「大聖寺所蔵 菊紋御椅子 ―その特徴と研究課題―」
モニカ・ベーテ (中世日本研究所 所長)
14:35 講演「御椅子を読み解くために ―ヨーロッパ王室の椅子の歴史と伝統―」
Dr. ジョアナ・マーシュナー(元ヒストリック・ロイヤル・パレス シニア・キュレーター)
15:00 講演「明治期の皇室、宮内省と椅子の受容 ―購入と製作の側面から―」
太田 彩(元宮内庁三の丸尚蔵館 首席研究官)
15:25-15:40 休憩
15:40 講演「歴史的建造物における室内染織装飾の調査・分析と保存修復 ―CCRの事例と御椅子張地の分析・診断―」
ラ・ヴェナリーア・レアーレ保存修復センター(CCR) (イタリア・トリノ)
ロベルタ・ジェンタ(同保存修復研究室 副所長・染織文化財部門長)
アンナ・ピッチリッロ (同科学研究室 コーディネーター)
16:25 パネルディスカッション「ロイヤル・チェアの解体調査から見えてきたこと」
登壇者:モニカ・ベーテ、ジョアナ・マーシュナー、太田 彩、ロベルタ・ジェンタ、アンナ・ピッチリッロ、宮本 茂(株式会社ミネルバ)
17:05 質疑応答
17:20 閉会挨拶 モニカ・ベーテ
登壇者プロフィールはこちらから