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ヨーロッパ文芸フェスティバル 「素晴らしき人生」―パトリツィア・カヴァッリへのオマージュ

Iaia Forte e Diana Tejera
Iaia Forte e Diana Tejera

駐日欧州連合代表部、在日EU加盟国大使館・EUNIC-Japan(在日EU加盟国文化機関)の主催で開催される同フェスティバルは今年で8回目を迎えました。
ヨーロッパ文学を日本の皆さまに紹介することを目的に開催されている本フェスティバルでは、ヨーロッパ各国の作家や専門家が日本語翻訳家、研究者と共に朗読やプレゼンテーション、対談、ディスカッションなどを行う多数のプログラムが予定されています。

イタリア文化会館では、10月14日(月)18時30分から、パフォーマンス「素晴らしき人生―パトリツィア・カヴァッリへのオマージュ」を開催します。

「素晴らしき人生」(Vita meravigliosa)は、現代イタリアでもっとも読まれ、愛されている詩人、パトリツィア・カヴァッリを詩と音楽を通して描いた作品です。豊かで多彩な詩の世界へと私たちを誘うこの作品は、執着や嫉妬、歓喜、哀愁を織り交ぜながら愛を中心に展開しますが、それだけではありません。詩のなかで描かれるあらゆる事柄が、より軽やかで生き生きとした、強烈なものへと変わっていきます。ディアーナ・テヘラの歌と音楽にのせて、ヤヤ・フォルテの素晴らしい朗読を聞くと、私たちはこの詩がもたらす抗いがたい幸福感を、まっすぐに感じることができるでしょう。
(日本語字幕付)

2024年10月14日(月)18時30分(開場18時)
イタリア文化会館ホール
主催:イタリア文化会館
お申し込み:こちらをクリックしてください。
お問い合せ:eventi.iictokyo@esteri.it

 

パトリツィア・カヴァッリ Patrizia Cavalli(1947-2022)
イタリアの詩人、作家。1947年、ウンブリア州トーディ生まれ。1968年にローマに移り住む。学生時代にエルサ・モランテと出会い、彼女に詩の才能を見出された。その結果、1974年に最初の詩集Le mie poesie non cambieranno il mondo(私の詩は世界を変えない)が発表された。1976年にはビアンカマリア・フラボッタが編纂した、戦後から現代までのイタリアの女性詩人を集めたアンソロジーDonne in poesia – Antologia della poesia femminile in Italia dal dopoguerra ad oggiに選ばれている。主な詩集に、Il Cielo (1981), L’io singolare proprio mio (1992), Sempre aperto teatro (1999), La guardiana (2005), Pigre divinità e pigra sorte (2006), La patria (2011), Vita meravigliosa (2020)がある。唯一の散文作品Con passi giapponesi (2019) はカンピエッロ賞を受賞した。さらに、モリエールやシェイクスピアの作品を翻訳した。
2012年にはシンガーソングライター、ディアーナ・テヘラとともに書籍とCDからなる作品集Al cuore fa bene far le scaleを制作した。


プロフィール
ヤヤ・フォルテ Iaia Forte
イタリア国立映画実験センター卒業。トニ・セルヴィッロが創設した劇団Teatri Uniti(劇団連合)で長年活躍する。また、L.デ・ベルナルディニス、M.マルトーネ、C.チェッキ、E.ダンテ、L.ロンコーニなど著名な演出家の舞台に数多く出演している。また近年も高い評価を得た作品に出演している。映画デビューは1993年、パッピ・コルシカート監督のLibera(リベラ ナポリな女たち)。その後も同監督作品であるI buchi neri(1995, 黒い穴)、La stirpe di Iana(1997, イアーナの末裔)、Chimera(2001, キメラ)、Il volto di un’altra(2012, 他人の顔)に出演した。その他、M.ニケッティ、M.フェッレーリ、M.マルトーネ、M.リージ、P.グリーナウェイ、P.ソレンティーノといった監督たちの作品に出演している。ナストロ・ダルジェント賞を2回、グローボ・ドーロ賞、チャック・ドーロ賞、サーケル賞で主演女優賞を受賞する。ソレンティーノ監督の「グレート・ビューティー / 追憶のローマ」ではトルモー役で出演した。

ディアーナ・テヘラ Diana Tejera
シンガーソングライター、マルチインストゥルメンタリスト、プロデューサー。グループFiori d’Acqua Dolceのメンバーとして、モゴール作詞、バッティスティ作曲のIl Paradiso non è qui(天国はここにない)でデビュー。1998年に女性デュオPink!を結成し、テヘラが全曲を書いたアルバムを初リリース。その後、2000年には4人編成となり、Plasticoと改名し、サンマリノ・フェスティバルで優勝。2002年にはサンレモ音楽祭に参加した。ティツィアーノ・フェッロとコラボレーションを行い、映画やテレビのために音楽を作曲し、多くの賞を受賞。また、パオラ・トゥルチと共演している。2012年には、詩人パトリツィア・カヴァッリとのコラボレーションで生まれた詩と歌からなる作品集Al cuore fa bene far le scaleを出版し、イタリア国内外でツアーを行った。ヴィットリオ広場オーケストラと共演し、2023年のナストロ・ダルジェント賞特別賞を受賞した映画Las Leonasの音楽を作曲した。また、2023年のヴェネツィア国際映画祭で上映された、パトリツィア・カヴァッリに捧げられたドキュメンタリーLe mie poesie non cambieranno il mondo(私の詩は世界を変えない)の音楽も担当している。2024年のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞にノミネートされたドキュメンタリーChutzpah – Qualcosa sul pudore(クツパ 羞恥心についての何か)ではテヘラの作品が2曲使われている。